ストラテジー社(MSTR)の転換社債について

2025年2月27日時点で、転換社債のうち、2029年・2030年に満期を迎えるもの(総額50億ドル)は転換価格を下回っているため、満期時に問題が発生する可能性があります。
そもそも「転換社債(てんかんしゃさい)」とは?
- 転換社債(CB:Convertible Bond)とは
- 「満期になったらお金を返してもらう」か「会社の株に変える」かを選べる社債(借金)」のことです。企業は、転換社債を発行することで資金を調達します。投資家は、満期(期限)が来たときに以下のどちらかを選ぶことができます。
- 株に変える(転換する)
- お金(元本+利子)を返してもらう
「転換価格を下回っている」とは?
- 転換価格とは
- 転換社債には「転換価格(conversion price)」という基準があります。「この価格以上なら、株に変えたほうが得!」という目安のことです。
例えば、転換価格が 1株=500ドル だとすると、
- MSTR株が600ドルのとき → 株に転換したほうが得!
- MSTR株が400ドルのとき → 株に転換せず、お金を返してもらうほうが得!
「転換価格を下回っている」=「株に変えても損をする状態」 を意味します。
この場合、投資家は「お金で返してもらう」ほうを選ぶ可能性が高くなります。
満期時に問題が発生する可能性とは?
ストラテジー社は、転換社債を発行して 50億ドル(約7500億円)の借金 をしています。これが 2029年と2030年に満期 を迎えます。しかし、今のMSTRの株価は転換価格より低いため、投資家は「株に変えず、お金で返してほしい」と要求する可能性が高い です。
すると…
- 「返済するお金を用意しなければならない!」 → 会社の資金繰りが厳しくなる
会社には主に 2つの選択肢 があります。
- 株式を発行してお金を集める(株の希薄化)
- ビットコインを売って現金を作る
このため、2029年・2030年が近づくと、MSTRの財務状況やビットコイン価格に大きな影響を与える可能性があるのです。
まとめ
📌 転換社債の満期時に問題が発生する可能性がある理由
- 現在のMSTR株価が転換価格より低い
- 投資家は株ではなく、お金で返してほしいと要求する可能性が高い
- ストラテジー社は、返済資金を準備する必要がある
- 株を発行すると株価が下がる(希薄化)、ビットコインを売ると市場に影響が出る
💡 つまり、2029年・2030年までにMSTRの株価が転換価格以上にならないと、会社は大きな資金調達を迫られる ことになります。では、MSTRの株価は2029年までに上がるのでしょうか?次の記事で詳しく解説しています。


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